なぜ肩こりは起こるのか?筋肉と神経のメカニズムを解剖学から解説

🧩 肩こりの本質は「筋肉の働きすぎ」

肩こりは「筋肉が硬くなっている」というよりも、
筋肉が長時間“緊張しっぱなし”になっている状態です。

私たちの体は、首から肩・背中にかけて
何層にも重なる筋肉が絶妙なバランスで働いています。

とくにポイントとなるのがこの3つ👇

  1. 僧帽筋(そうぼうきん)
     首から背中に広がる大きな筋肉で、頭を支える“土台”。
     姿勢が崩れると上部繊維ばかりが働き、常に力が抜けにくくなります。
  2. 肩甲挙筋(けんこうきょきん)
     首の横から肩甲骨の上角につながる筋肉。
     肩をすくめる動作で強く使われるため、ストレスや緊張でも硬くなりやすい。
  3. 小胸筋(しょうきょうきん)
     胸の奥にある筋肉で、猫背やスマホ姿勢で短縮しがち。
     肩甲骨を前方に引っ張り、背中の筋肉に余計な負担をかけます。

この3つの筋が硬くなると、肩甲骨の動きが制限され、
結果的に「首・肩の血流が滞る → こりやすい → 疲労が抜けない」
という悪循環に入ってしまうのです。


💡 血流と神経の関係

筋肉がこる=筋肉内の血管が圧迫されている状態です。
血流が滞ると酸素や栄養が届かず、代謝物(疲労物質)が溜まります。

さらに、その刺激が**筋膜内の感覚神経(ポリモーダル受容器)**を刺激し、
「痛い」「重い」という感覚として脳に伝わります。

つまり、肩こりの本体は“血流不足+神経の興奮”。
だからこそ、単なるマッサージでは一時的に軽くなっても、
根本的な回復にはつながりにくいのです。


🫁 呼吸との関係 〜生理学的な視点から〜

肩こりの方の多くは、呼吸が浅くなっています。
それは「肩をすくめて吸うクセ(胸式呼吸)」が身についているからです。

呼吸を助ける筋肉を補助呼吸筋と呼びますが、
この中には先ほどの「僧帽筋」や「小胸筋」も含まれます。

本来、呼吸は横隔膜がメインで動くもの。
しかし、体が緊張して横隔膜の動きが悪くなると、
肩まわりの筋肉で息を吸おうとしてしまいます。

これが続くと──
筋肉が常に呼吸に使われて疲弊し、
「休ませたいのに休めない」状態になります。


🪞 姿勢と重力バランス

人間の頭は約5kgあります。
それが少し前に出るだけで、首や肩の筋肉は何倍もの負担を受けます。

たとえば、頭が前に3cm出ると、
僧帽筋上部には約2倍の張力がかかるといわれています。

つまり、「姿勢が崩れる=筋肉が常に引っ張られている」状態。
この負担を減らすには、筋肉をもみほぐすよりも、
骨格を正しい位置に戻すことが何より大切です。


🌿 やすまる鍼灸整骨院のアプローチ

やすまるでは、

  • 背骨と肋骨をやさしく動かし、呼吸が深くなるように整える
  • 肩甲骨の可動域を広げて、血流を改善する
  • 鍼や手技で神経の興奮を落ち着かせ、筋膜の緊張をリリースする

といった、解剖学+生理学に基づいた整体を行っています。

筋肉そのものを“柔らかくする”のではなく、
「体が自然にゆるむ状態」を作り出すことを目的としています。


✨ まとめ

肩こりは「硬いからほぐす」ではなく、
「なぜ硬くなったのか」を理解して整えることが大切です。

筋肉・神経・血流・呼吸。
この4つが整ったとき、肩は本当の意味で軽くなります。


🔜 次回予告

次回は「首こり・スマホ首のセルフケア」について。
日常生活の中で首に負担をかけない姿勢づくりと、
すぐできる簡単ストレッチをご紹介します📱


📍豊中駅すぐ/やすまる鍼灸整骨院
呼吸が深くなる整体で、体の内側から整える。

上部へスクロール