呼吸が浅い人の体で何が起きているのか|豊中のやすまる鍼灸整骨院

呼吸が浅い人の体で何が起きているのか

最近、「呼吸が浅い」「ため息ばかり出る」「息が吸いづらい」という訴えを耳にすることが増えています。
仕事のストレスや疲れのせいだと思い込んでいる方も多いですが、実際には体の構造的な問題が大きく関わっています。
今回は、呼吸が浅くなるメカニズムと、その背景にある筋肉・姿勢の関係について解説します。


呼吸に関わる筋肉とその仕組み

呼吸は肺が勝手に動いているわけではなく、周囲の筋肉が引っ張ることで胸郭(肋骨まわり)が動き、結果として空気が出入りします。
その中心となるのが「横隔膜」です。吸うときに下がり、吐くときに上がることで呼吸を生み出します。

この横隔膜をサポートしているのが、肋骨の間にある「外肋間筋」、首の前にある「斜角筋」、そして胸の前側に位置する「小胸筋」や脇腹の「前鋸筋」です。
姿勢が崩れてこれらの筋肉が硬くなると、胸郭が広がりにくくなり、横隔膜も十分に動けなくなってしまいます。
その結果、呼吸は「浅く・早く」なり、体が常に緊張モードになってしまうのです。


呼吸が浅くなる主な原因

  • 長時間のデスクワークやスマホ姿勢による猫背
  • 肩や背中のこりによる胸郭の可動性低下
  • ストレスによる交感神経の過緊張
  • 加齢による筋肉の硬化と柔軟性の低下

これらが重なると、肋骨の動きが小さくなり、肺がしっかり膨らまなくなります。
結果として酸素を取り込む量が減り、脳や筋肉が軽い酸欠状態に。
「疲れやすい」「集中できない」「不安感が強い」などの症状も、この酸素不足から起こります。


呼吸が浅いことで起こる体の変化

呼吸が浅い状態が続くと、全身でいくつかの変化が起こります。

  • 酸素が不足 → 血流が悪化し、冷え・むくみ・頭痛が起こる
  • 横隔膜の動きが悪化 → 内臓の位置が下がり、消化機能が低下
  • 副交感神経が働きにくくなる → 不眠・イライラ・動悸などが出やすくなる

つまり、「呼吸が浅い=体が常に戦闘モード」になっている状態。
寝ても疲れが抜けない、体が常に緊張しているという方は、呼吸筋が正しく動けていない可能性が高いのです。


改善の方向性とやすまるのアプローチ

浅い呼吸を改善するために最も重要なのは、
「呼吸筋をゆるめる」だけでなく、その動きを妨げている姿勢や骨格のバランスを整えることです。

やすまる鍼灸整骨院では、

  • 背骨(特に胸椎)の可動性を高める整体
  • 肋骨まわりや横隔膜の筋膜リリース
  • 骨盤の角度を整えて横隔膜が動きやすい状態を作る
    といった施術を行い、**“自然と深く息が吸える体”**を取り戻すことを目的としています。

施術後に「頭がスッキリした」「呼吸がしやすくなった」と感じる方が多いのは、
呼吸筋が再び動き出し、自律神経のバランスが整った証拠です。


ご自宅でできるセルフケア:小胸筋と前鋸筋をゆるめる

● 小胸筋のストレッチ

小胸筋は、胸の前から肩にかけて伸びる筋肉で、猫背姿勢になると特に硬くなります。

  1. 壁の角(またはドア枠)に手を当て、肘を90度に曲げる
  2. 胸を前に押し出すようにして、胸の前が伸びる感覚をキープ
  3. 20秒×2セット、呼吸を止めずに行いましょう

この筋肉がゆるむと、胸が自然に開き、息がスッと入るようになります。


● 前鋸筋のセルフリリース

前鋸筋は、脇の下〜肋骨にかけてつく筋肉。肩をすくめたり猫背で固まりやすい場所です。

  1. テニスボールやマッサージボールを脇の下に当てて寝転がる
  2. 深呼吸をしながらゆっくり体を動かして刺激を与える
  3. 片側30秒ほど、痛気持ちいい範囲で行いましょう

前鋸筋が緩むと肋骨が動きやすくなり、呼吸のリズムが自然に深まります。


まとめ

呼吸が浅いというのは、単に“疲れている”のではなく、
背骨・肋骨・肩・呼吸筋といった全身の連動がうまく働いていないサインです。

呼吸が深くなると血流も改善し、眠りの質が上がり、心まで落ち着いていきます。
「最近、息がしづらい」「呼吸が浅い気がする」という方は、
まずは一度、体のバランスを整えてみてください。

やすまる鍼灸整骨院では、
**“呼吸が深くなる整体”**で、体の内側から整えるお手伝いをしています。

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